心電図検査

今回は「心電図検査」について知っていただきたいと思います。

心電図はテレビドラマなどでもおなじみかと思いますが、心臓の筋肉に流れる電流を体表面から記録する検査です。電流の流れ(心臓の動き)に異常がないかをみることで、不整脈や心筋の酸素不足(狭心症や心筋梗塞)などを発見することができます。


心臓はわりと正直な臓器なので、「痛い」とか「ドキドキする」、「脈がとぶ」などの症状には気づきやすく、それによって日常生活に支障がある場合は皆さんも受診することをためらわないかと思います。

健診での心電図チェックは心臓が症状という形のSOSを出している病気だけでなく、いまは症状がなくとも専門医で精密検査を受けておくべき異常を見つけるためにあります。また毎年同じ機関で受けると、過去の心電図と比較することで変化を追うことも可能になります。

心電図は1903年にオランダの医学者ウィレム・アイントホーフェンによって考案されました。アイントホーフェンはその功績により1924年ノーベル生理学・医学賞を受賞されました。それから100年程経った現在でも重宝されている理由は、受診者に大きな負担(痛み、放射線被曝、時間的拘束など)をかけることなく実施することが可能で、すぐに波形記録を確認でき、かつ得られる情報量が多いからといえます。

しかし、そんな心電図検査であっても心臓の状態や病気のことが全てわかるわけではありません。
心臓の形態やポンプ機能を確認するためには、心電図よりも心臓超音波検査(心エコー)が有用になりますし、発作時の心電図記録が有用だと考えられるケースでは、運動負荷心電図や24時間心電図(ホルター心電図)といった特殊な心電図検査を行います。

検査の結果が要精密検査となった場合には必ず医療機関を受診しましょう。

加えて・・・こんなオプションも!
心臓ドック
心臓ドックは50歳を目安に受診していただくことが望ましいと考えております。特に高血圧や糖尿病、コレステロールなどの異常を指摘されている方、喫煙をされている方、過去に喫煙をされていた方、肥満がある方、心臓病の血縁者がいらっしゃる方などにお勧めです。

健診で行われている安静時の心電図に加え、前述した心臓超音波検査や、運動をした状態での心電図(運動負荷心電図検査)を行っていただくことで、労作性狭心症、不整脈、心臓弁膜症などの病気を早期に見つけることが目的です。

またオプションとしてホルター心電図(24時間チェックすることで日常の中の不整脈を拾います)や頚部動脈超音波検査(動脈硬化の進み具合を判定します)などを選択いただくことができます。


心臓ドックは以下の病院で実施しています。(※心臓ドックは単独での受診が可能です。)

土浦協同病院

なお、心臓ドックは、心臓の疾患で通院中の患者さまには負荷心電図をお断りしています。