消化器検査(胃部内視鏡)

今回は「消化器検査」の「胃部内視鏡」について知っていただきたいと思います。

経口内視鏡検査では、液体の麻酔薬をのどにためたのち、ゆっくり飲み込みます。その後検査台の上に、左側を下にして横向きに寝ます。内視鏡が口から入り、食道、胃、十二指腸の内側を観察します。通常10分前後で終了します。

経鼻内視鏡検査では、鼻の麻酔を行い、やはり左側を下にして横向きに寝ます。経口のものよりも細い内視鏡が鼻から挿入され、検査が行われます。

胃を空っぽにしておかないと、よく見えないため、検査当日は絶食、前日の夕食も指示された時間をきちんとまもりましょう。空腹での検査となるため、インスリン注射や、経口血糖降下薬などについては、あらかじめ主治医の先生に用量・用法などについて指示をもらってください。
胃部X線検査と同じく、食道がん、胃がん、胃ポリープなどをみられるほか、逆流性食道炎の有無もみることができます。


また胃レントゲン検査と比較をされることが多いですが、胃レントゲン検査と胃内視鏡検査における違いの一つに、胃炎などによる粘膜の色調の変化をみることができます。胃レントゲン検査は白と黒の濃淡で表現される画像となるため、胃の形や表面の凸凹をレントゲンで観察するものになります。そこで疑わしいと判断される症状に対して次に精密検査として胃内視鏡検査を行います。

お食事は検査後1時間から可能になります。

まれに前処置の麻酔薬によるアレルギーや、穿孔、出血などの偶発症が起こることがありますので、検査を受けるに当たってはよく案内にお目通しください。

ここがポイント!
経口・経鼻内視鏡は、検査の際に肩・首・のどの力を抜くのがポイントです。過度に緊張せず、荒い呼吸にならないように注意し、静かな腹式呼吸を維持できると理想的です。

経口内視鏡検査対応病院

経鼻内視鏡検査対応病院

加えて…こんなオプションも!
ABC検査(水戸・土浦・なめがた)
胃がんリスク検査であるABC検査は、採血で行う検査で、ピロリ菌の有無と胃粘膜の状態から、胃がんになるリスクがどのくらいあるかをみる検査です。
現在の状況をみるのであれば胃レントゲン検査や内視鏡検査を受けていただくことをお勧めします。

最近研究で①ピロリ菌に感染していること、②胃の粘膜が萎縮していること、が胃がんにつながりやすいことがわかり、血液検査でこれらを調べるのがABC検査です。

ヘリコバクターピロリ菌検査(水戸・高萩・とりで・西南)
ピロリ菌感染の有無は、血液検査でピロリ菌抗体を測定することで感染を判定できます。ただし、過去にり患し、除菌されている場合も陽性と判定してしまうことがあるため、検査の際には除菌歴の確認が必要になります。

便中ピロリ菌検査(土浦)
胃の中にいるピロリ菌は便中に排泄されるので、糞便中のヘリコバクター・ピロリ抗原を検出することによりピロリ菌の感染の有無がわかります。菌抗原を直接検出するので偽陽性や偽陰性が少なく、リアルタイムで菌の存在を知ることができます。

ピロリ菌感染が、胃潰瘍やがんの原因となり、ひいては腹痛・嘔吐・腹部膨満・食欲不振などの症状につながることがあります。症状がある場合は、医療機関に相談しましょう。

検査の結果が要精密検査となった場合には必ず医療機関を受診しましょう。